SERP(検索結果画面)で上位表示するためのSEO対策の中でも最も厳しいジャンルがYMYLです。

●なぜ厳しくなったのか?
●具体的にはどんなジャンルが該当するのか?
●YMYLジャンルで重要な対策は何か?

YMYLジャンルはどんどん範囲が拡大しています。

YMYL基準でのSEO対策を当たり前に実行できるようになれば、どんなジャンルであってもライバルサイトに勝つ確率は高くなります。

YMYL分野でのSEO対策を徹底解説します。

この内容を実行することで、競合サイトに対して優位性を作ることができるようになります。ぜひ最後まで読んでみてください。

YMYLの意味と該当するジャンル

YMYLの意味

YMYLとはGoogleが検索品質評価ガイドラインで言及している概念です。

「Your Life Your Money」の頭文字をとった略語で、直訳すれば「健康とお金」となります。

人生に大きな影響を与えるジャンル(クエリ)です。

ガイドラインには次のように記述されています。

(引用:General Guidelines

いくつかのタイプのページやトピックは、潜在的にその人の将来の幸福、健康、経済的安定性、または安全性に影響を与える可能性があります。

このようなページを「Your Money or Your Life」ページ、またはYMYLと呼んでいます。

具体的には、「クレジットカード」「サプリメント」「ダイエット」「癌」などのクエリはYMYLジャンルです。

該当するジャンル

該当するジャンルについても、ガイドラインに明記されています。

1.ニュースと時事問題

国際的な出来事、ビジネス、政治、科学などの重要なトピックに関するニュース。

ただし、すべてのニュースがYMYLとみなされるわけではない。

スポーツ・エンタメ、日常生活の話題は一般的にYMYLではありません。

2.公共情報、法律

一般的な市民生活を送るための重要な情報。

投票、政府機関、公共機関、社会サービス、法律問題(例:離婚、親権、養子縁組、遺言書の作成など)

3.金融

投資、税金、退職金積立、ローン、銀行、財務上のアドバイスや情報。

保険、特にオンラインでの購入や送金を可能にするウェブページ。

4.ショッピング

商品やサービスの調査や購入に関する情報やサービス。

5.健康と安全

医療問題、薬、病院、緊急時の備え、方法などについてのアドバイスや情報。

6.人のグループ

人種または民族、宗教、障害、年齢、国籍、退役軍人の地位、性的指向に関するサイト

7.その他

大きな決断や人々の生活の重要な側面に関連した話題。

フィットネスや栄養、住宅情報、大学選び、就職など。

低品質のYMYLページはどうなるか?

低品質のYMYLページは、潜在的に人の幸福、健康、経済的安定性、安全性に悪影響を及ぼす可能性があるため、上位表示されません。

誰の目にも触れないということです。

YMYLが重視される背景

YMYLが重視されるようになった背景は、医療健康情報、金融関連情報において、「嘘の情報」が検索上位を占める割合が高くなっていたからです。

なぜ医療健康情報・金融関連情報で嘘の情報がまかり通っていたのでしょうか?

それは、その分野が多くの人が興味を持つ分野で”儲かる”分野だったからです。

WEBサイトを作ってアクセスを集める目的は大きく2つあります。

●自社商品・サービスを売るため
●広告収入を得るため

(趣味でやっているというWEBサイトもありますがマイノリティです)

いずれにしてもアクセスを多く集めるためには、市場規模が大きいほうが有利です。

その点、医療健康情報・金融関連情報は、ほぼすべての人にとって興味のあることです。

そのため、この分野に参入するWEBサイトが多かったのですが、2017年当時、これらのサイトがとにかく悪質だったのです。

明らかに嘘の情報、捏造した情報で記事を作り、SEOのテクニックで上位を独占するようになりました。

代表的なのがWELQですね。

「肩こりの原因は幽霊の仕業」という、今では伝説になっている記事もありましした。

企業が作ったサイトでこの状態ですから、個人が作成するアフィリエイトサイトなどは目も当てられない状況でした。

健康関連でいえば、サプリメントのアフィリエイトサイトでは口コミの捏造は当たり前。

薬機法違反の表現も平気で使い、詐欺同然のサイトもたくさんありました。

飲んでも効果のないサプリメントを、いかにも効果があるように記事を作成するサイトばかり。

金融関連でいえば、クレジットカード開設のアフィリエイトサイトでは、他社を貶めるネガティブキャンペーンのようなサイトも多数ありました。

なぜならこれらの分野は報酬が高いから。

嘘の情報を書こうが、報酬を上げればOKというカオスな状態でした。

私は昔ブラックアフィリエイターだった時期もあるので、このあたりの事情は普通の人より詳しいです。

さて、こんな状態を放置していたらどうなるでしょう?

Googleの信頼は地に落ち、誰も利用しなくなります。

だから、特に状態のひどかったYMYL分野に絞って、Googleが対策をしたのです。

2017年以降に行われたアルゴリズムのアップデートはYMYL分野の低品質サイトとの闘いの歴史です。

YMYLに関するアップデートの流れ

YMYLに関するアップデートには次のものがあります。

2017年4月:アウルアップデート

フェイクニュースの取り締まり強化!

2017年12月:医療健康アップデート

WELQ問題を引き金に、Googleにも批判の矛先が向かったため、医療・健康系サイトの評価基準を厳格にするアップデート

2018年3月:コアアルゴリズムアップデート

2018年3月13日にGoogleより一連のツイート。

(出典:Google公式twitter

2018年4月:コアアルゴリズムアップデート

3月に続き、4月21日にも行なわれ、大きな変動を記録しました。

(出典:Google公式twitter

2018年8月:コアアルゴリズムアップデート

YMYL領域に最も大きな影響を与えたアップデート。

2019年3月:コアアルゴリズムアップデート

2018年8月のアップデートによる変動があまりにも大きかったための調整。

2020年1月:コアアルゴリズムアップデート

大変動あり。これで死亡したアフィリエイターは多数いるのではないでしょうか。

2020年5月:コアアルゴリズムアップデート

1月に引き続き5月にも大幅変動あり。

YMYL領域が広がっている

近年YMYL領域だけでなく、評価基準が厳しくなっています。見方を変えるとYMYL領域が広がっているとも言えます。

現在では、GoogleがインデックスするWEBページは100兆を超えたと言われています。

もう必要のない情報のほうが多くなっている時代です。

これからは記事を書いてもインデックスされないということが頻繁に起こるでしょう。

検索結果の品質を高める記事はどういうものかということを真剣に考えないと、記事を書く時間が無駄になる時代に突入しています。

YMYL分野の具体的なSEO対策

YMYLとEATの関連性

YMYL分野の記事で重視されるのがE-A-Tです。

健康・お金という分野はほぼすべての人の関心事ですから、高い信頼性が求められるのは当然です。

信頼できない情報を検索結果の上位に表示していたことによって批判を浴びたGoogleが重視したのが、専門性・権威性・信頼性です。

E・・・Expertise(専門性)
A・・・Authoritativeness(権威性)
T・・・TrustWorthiness(信頼性)

コンテンツが専門的であり、権威が高く、信頼性を担保しているとGoogleに示さなければならないということです。

具体的にはどうすればそれらが可能なのでしょうか?

専門性を示すとは、例えば健康関連の記事は医師免許を持っている専門家しか書けないということなのでしょうか?

YMYL分野における具体的なSEO対策

専門家とは?

ここからYMYL分野でのSEO対策は具体的にどんなことをやっていけばいいのか説明します。

その前に、よく勘違いされている「専門家」について理解しておきましょう。

例えば健康関連分野における専門家についていうと、リアルの世界での専門家とGoogleが認識している専門家は同じではありません。

少し前に、健康関連情報を掲載したサイトが、「○○医師監修」というように医師の監修者を表示していましたが、今そのようなサイトはどうなっているでしょう?

閉鎖したり、検索結果から消えたりしました。

医師が監修している記事なのになぜでしょう?

いくら医師免許を持っていようが、Googleが専門家と認識していなければ、SEOの世界では専門家ではないのです。

では、Googleが専門家と認識しているかどうかは、どのように判断すればいいのでしょうか?

ひとつのヒントがナレッジパネルです。

リアルの世界で糖質制限の第一人者である江部康二先生をGoogleで検索してみましょう。

右側に出てくるのがナレッジパネルです。

江部康二先生はGoogleに糖質制限の専門家として認識されているということです。

他に糖質制限でテレビに出ていたり、雑誌に寄稿している先生を検索してみてください。

リアルの世界では専門家であっても、ナレッジパネルが出てこなければ、Googleは専門家と認識していないということです。

だから専門家だからと思って監修を依頼しても、Googleが専門家と認識していなければ、監修者としての専門性・信頼性・権威性は担保されていないということになります。

Googleに専門家と認識してもらうには?

何かの分野で専門家であることをGoogleに認識してもらうには、「著者情報」を露出していくしかありません。

具体的にどのように著者情報をGoogleに認識してもらうかはこちらの記事で解説しました。

SEO対策として著者情報は有効!著者情報を評価してもらう方法

自分の名前でGoogle検索して、ナレッジパネルが表示されれば、その分野の専門家であるとグーグルが認識したといえます。

会社や店舗などであれば、Googleマイビジネスに登録することで、ナレッジパネルに表示されますが、人物に関するナレッジパネルはWEB上の情報を集めてGoogleが作成していると思われます。

これからは「誰が書いたか」という書き手の時代が来ると思います。

「この分野で、こいつが書いているなら大丈夫だろう」とGoogleが判断する時代が近いうちにやってきそうな気がします。

本名でもペンネームでも構いませんが、記事には必ず著者情報を表示することをおすすめします。

検索エンジン最適化(SEO)スターターガイドに「専門性と権威性を明確にする」ためにはどうすればいいかの記述があります。

専門性と権威性を明確にする
専門性と権威性がサイトの質を向上させます。サイト内のコンテンツは、そのトピックの専門家が作成または編集するようにしましょう。たとえば、専門知識や豊富な経験を持つ情報発信者が書いた記事であれば、ユーザーは記事の専門性を理解できます。科学的なトピックに関するページでは、十分に確立されたコンセンサスを示すことが有効です(そうしたコンセンサスが存在する場合)。

(引用:検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド

専門家とは免許や資格を持っている人のことではありません。極限すれば、その分野に精通していれば素人でもOKなのです。

そして、記事を書く際にはエビデンスや参考にした文献を細かく表示しておくのがよさそうでうす。

では、具体的な施策について以下に紹介します。

E-A-Tを高めるための具体的施策

誰が書いた情報なのかを明示する

何度も書いて恐縮ですが、まずはここからです。

運営者情報、著者情報を必ず明記しましょう。

会社であれば会社概要を、フリーランスであっても運営者情報は必須です。

そして各記事に必ず著者情報を表示するとともに、構造化データでマークアップしておくようにしましょう。

問い合わせフォーム

電話番号、メールアドレスなど問い合わせ先を明示します。

問い合わせフォームを設置するとクレームや批判が来るのではないかと心配する人がいます。

絶対に来ないとは言い切れませんが、むしろ「質問」や「広告掲載の依頼」などのほうが多いので、あまり不安になる必要はありません。

ユーザーの口コミ

店舗であればGoogleマイビジネスに登録することで、口コミを投稿してもらえるようになります。Googleだけでなく、ユーザーも口コミを見ることで、ある程度の信頼感を持つことができるようになります。

専門用語を使う

どの分野にも専門用語があると思います。

記事内でそれらの専門用語を使うこともポイントです。

しかし専門用語を使うことで、読みにくくなる可能性があります。

なので、用語の説明(もしくは用語集ページの作成)は必要です。

参考文献を明示する

どんな記事でも100%オリジナルということはほぼないでしょう。

過去の記事、書籍などを参照して書いていることが多いはずです。

何かを参考にしたら、必ずその出典を明示しておくことが大切です。

※あくまで「参考」であって、コピペではありません。
ちなみに他サイトの記事をコピペして自分のサイトに使った場合、自分のサイトは評価が落ちて、コピペした元の記事の評価を上げるというGoogleの特許があります。

これには注意点があります。出典を明示するとは、つまり出典元へ発リンクするということなのですが、クズなサイトに発リンクをすると、自分のサイトの評価も下がる可能性があるので気をつけましょう。

ウィキペディアや専門機関のページ、論文など、権威のありそうなサイトの記事を参考にするようにして、そのページを発リンクします。

HTTPS化する

これはランキングには直接関係ないと言われていますが、Googleが推奨しているのでやっておいて損はありません。

ブラウザにGoogleクロームを使ってる場合は、アドレスバーに「保護されていない通信」と表示されるので、ユーザーが不審に思う可能性があります。

情報を適切に更新する

新しい記事を追加することをサイトを更新することだと思っている人もいますが、新しい記事を追加するより、既存の記事を更新して情報を最新に保つことのほうが重要です。

ランキングアルゴリズムに「フレッシュネススコア」というのがあり、最新の情報が求められています。

もちろん記事のテーマによっては、日本の歴史のように更新できないテーマもありますが、YMYL分野である法律や金利情報などは、常に更新する必要があります。

Googleマイビジネスを活用する

店舗、会社などがあればGoogleマイビジネスに登録することをおすすめします。

例えば不動産業を営んでいる場合、Googleマイビジネスに不動産仲介業で登録してWEBサイトの情報を登録しておけば、そのサイトは不動産の専門サイトとして認識される可能性が高いです。

権威のあるサイトからリンクをもらう

これは誰でもできる施策ではありませんが、権威性を高めるのに有効な施策です。

権威のあるサイトとは、ページランクの高いサイトです。

ページランクは現在公開されていませんが、ページランクが公開されていたころに、どんなページのランクが高かったかというと

・フェイスブック
・ウィキペディア

の他に、政府系機関のページは軒並みページランクが高かったように記憶しています。

これはおそらく今も変わっていないように感じます。

つまり、政府系機関のサイトからリンクをもらうことができれば、自分のサイトの権威性が高まります。

しかし、普通のサイトが内閣府や経済産業省のページからリンクをもらうことはできません。

次案として考えられるのが、地方自治体のページです。

地方自治体のページは広告枠を持っているところがあり、ここに掲載するのは有効かもしれません。

ただし、Googleはペイドリンク(購入したリンク)を嫌っているので、将来的に逆の効果をもたらすリスクはありますので、実施される場合は自己責任でお願いします。

そのほか、それぞれの業界で業界を束ねる団体のようなものがあると思いますので、そのような団体のWEBページからリンクをもらうというのも一つの方法です。

例えば不動産業界であれば、(社)不動産協会とかですね。

権威のある複数のサイトからリンクをもらうことができれば、自サイトの権威は高まります。

簡単にできる施策ではありませんが、だからこそ競合優位を獲得する施策になり得ます。

個人ページはYMYLジャンルで勝負できるのか?

個人に限らず法人でコンテンツマーケティングに取り組むときに、YMYLジャンルで勝負できるかどうかは、検索結果を見て判断することができます。

YMYLといっても、E-A-Tが必要とされるレベルは違うように感じます。

健康関連分野で考えると、癌についての記事を書くのと、肌荒れの記事を書くのでは求められるE-A-Tのレベルは違うと思われます。

同じYMYL分野でもSEO難易度は異なります。命に関わる度合いが高いものほど、高いE-A-Tが求められます。

高いE-A-Tを獲得するには、先ほど書いた「E-A-Tを高めるための具体的施策」の中でも最も重要なのが、「権威のあるサイトからリンクをもらう」ということです。

E-A-Tを高める施策として、「正確な情報を記載することが重要」と説明するサイトもありますが、情報が正確かどうかをGoogleは判断していません。

すべての情報について客観的に正確性を確認することなど不可能だからです。

だから、「正確な情報が記載されている」から信頼性が高くなるのではなく、逆なんです。

信頼性の高いサイトに書かれている記事だから、信頼性が高くなるのです。

※誤解のないように言っておくと、正確な情報を記載するというのは記事を作成する上で当たり前のことです。

そして、繰り返しになりますが、SEOの世界では、リアルで何かの資格を持っているから専門家というわけではありません。

Googleが専門家と認識しているかどうかが重要になります。

さて、YMYL分野のキーワードで勝負できるかどうかは、上記の通り「信頼性のあるサイト」「専門家と認識されている」が大きく影響します。

勝負したいキーワード(例えば「肌荒れ サプリメント」)で検索したときに、1ページに表示されている記事を見てください。

(先ほど求められるE-A-Tのレベルは違うと書きましたが、このキーワードも相当高いE-A-Tが求められていることが検索結果を見るとわかります)

見るのは記事の中身ではなく、そのサイトの運営元です。

「肌荒れ サプリメント」で1ページ目に入っているサイト(2020年8月)の運営元を確認すると

1位 エスエス製薬
2位 楽天
3位 楽天
4位 mybest
5位 小学館
6位 小学館
7位 小学館
8位 小学館
9位 小学館
10位 DHC

しかも驚くべきことに、検索結果にはこの10件しか表示されていません。

Googleはすでに100兆以上のページをインデックスしていると言われています。既存の情報をまとめただけのゴミ記事はインデックスすらしないということでしょう。

このような状況で個人がこのキーワードで勝負するというのは、素手でライオンに喧嘩売るのと同じです。

コンテンツの内容なんていくらでも充実させることはできますが、YMYL分野においては、それだけは勝てません。

4位には現在イケイケのmybestさんが入っていますが、リンク獲得施策はスゴイです。多分営業してリンク獲得しているのではないかと想像します。

これくらい本気でやらないと勝てないということです。

個人でできるレベルではありません。

法人であってもこれから新規参入しようとするなら、信頼性獲得(リンク獲得)のために相当なコストを覚悟する必要があります。

では、YMYL分野でビジネスを展開しているけれど、そんなコストはかけられないという会社や個人はどうすればいいのでしょうか?

答えは、「成約からは遠い潜在顧客にアプローチするキーワードで勝負する」です。