Ubersuggest(ウーバーサジェスト)を使った超効率的なキーワード選定方法をわかりやすく解説します。
Ubersuggestを
●サジェスト抽出
●検索ボリューム確認
●SEO難易度
これらの確認のみに使っているとしたら、とてももったいないです。
Ubersuggestの最も効率的な使い方は、自サイトの今のドメインパワーでも上位表示できそうなキーワードを見つけることにあります。
ドメインパワーをつけるには、被リンクを増やすことが最も効果的ですが、被リンクを増やすのは容易ではありません。
ドメインパワーを高めるもう一つの方法はサイトにトラフィックを生むことです。
トラフィックを発生させるには、記事を上位表示させなければなりません。
しかし、ドメインパワーが弱い状態では、ライバルの強いミドルキーワードクラスになると上位表示できないというジレンマに陥ります。
これを解消するには、今のドメインパワーでも上位表示できるキーワードを発掘していくのが最善の方法です。
そうしてドメインパワーが高まるにつれて、ミドルキーワード、ビッグキーワードでも上位表示できるようになります。
この記事ではUbersuggest(ウーバーサジェスト)の基本的な使い方と、上位表示できそうなキーワードを発掘する方法をお伝えします。
Ubersuggestを使う前の注意点
Ubersuggestを使う前に注意点をお伝えしておきます。
2020年8月現在、Ubersuggestは無料でも使えますが、無料で使う場合は大幅に機能が制限されます。
●リサーチできる回数が5回程度になります。
●キーワード候補も10程度しか表示されません。
そして無料で使うにしても、Googleアカウントでログインしなければ、ほぼ使い物になりません。
では、Googleアカウントでログインするとどうなるか?
「サーチコンソールのデータを提供しろ」となります。

Ubersuggestを使う人であれば、サーチコンソールも使っているでしょう。
そのデータを提供しなければ、Ubersuggestは実質的に使えません。
「拒否」を選択しても、このような画面になります。

結局、サーチコンソールのデータを提供しなければ使えないということです。
googleアカウントでログインすることで、
●Googleで公開されているお客様の個人情報とお客様を関連付ける
●ユーザーの個人情報の表示(ユーザーが一般公開しているすべての個人情報を含む)
●メールアドレスの表示
●確認済みサイトのSearch Consoleデータの表示
この4点に同意しなければ、実質的にUbersuggestは使えないということです。
これを理解した上で利用してください。
利用者からSearch Consoleのデータ提供を受けることで、ツールの精度を高めようとしているのでしょう。
これらをリスクと感じるかどうかは人それぞれだと思います。
googleで公開している個人情報は、ユーザーが自らWEB上に公開している情報ですから、それをUbersuggestに利用されて困ることはないでしょう。
Search Consoleのデータ提供にしても、サイト名を一般に公開するようなことはさすがにないと思うので、私自身は問題ないと思っています。
私はパーソナルプランを買切りで使っています。
Ubersuggestの基本的な使い方
では、基本的な使い方を説明します。

UBERSUGGEST概要
検索窓に調査したいキーワードを入力して「日本語」を選択し検索します。
結果がこのように表示されます。

検索ボリューム
キーワードプランナーの数値と連動しているようです。月間の検索ボリュームです。
SEO難易度
Ubersuggest独自に算出した指標で上位表示するにあたっての難易度です。ライバルの強さということになり、数字が大きいほど上位表示が難しくなります。
ちなみに、SEO難易度の高そうなキーワードをいくつかチェックしてみると次のようになりました。
●ダイエットサプリ 91
●クレジットカード 86
●不動産売却 60
●車 売却 48
これは自分で記事を書いていくうちに、感覚的につかめてきます。
難易度60のキーワードで上位表示した実績を持っていれば、難易度60を攻略するために必要なリソースが体感的につかめてきます。
SEO難易度は検索ボリュームの大きさよりも、クリック単価(一般的にクリック単価が高いほど儲かるキーワード)の大きさに比例する気がします。
なので、検索ボリュームが大きくて、クリック単価の低いキーワードはねらい目です。
ただし、そのキーワードから自社の商品・サービスにつなげることができるストーリーは必要です。
有料難易度
google広告で上位をとるための難易度です。
高いほど、入札が高くなる傾向があると思われます。
クリック単価(CPC)
google広告のクリック単価です。高いほど儲かるキーワードということになります。
UBERSUGGESTキーワード候補
サジェスト、関連、疑問、関係、比較という分類でキーワード候補を提示してくれます。

キーワード候補を見ていくことで、ユーザーの検索意図とニーズの大きさを把握することができます。
UBERSUGGESTコンテンツ候補

これは検索上位の記事ではなく、SNSでの人気度合いから参考になる記事をピックアップしてくれます。
記事の切り口を考えるときに参考になります。
トラフィックアナライザー

トラフィックアナライザーはライバルサイトの状況を可視化できるツールです。
概要
URLかドメインを入力して、日本語を選択し、検索します。
オーガニックキーワード
リサーチしたサイト(ドメイン)でトラフィックが発生しているキーワードの数
月間オーガニックトラフィック
そのサイトの自然検索からのアクセス。広告やSNS流入は含んでいないと思われます。
※この数値は信用しないほうがいいです。かなり振れ幅が大きいと感じます。
私が所有しているサイトでも2倍以上違うことがあります。
ドメインスコア
Ubersuggest独自に算出した指標でドメインパワーを表わす。数値が高いほどドメインパワーが強く、上位表示しやすい。
被リンク
当該ドメインに外部からリンクしている本数。基本的にはこの数値が高ければドメインスコアが上がると思われます。
ただし、低品質サイトからのリンクは逆効果になる可能性があるので、注意が必要です。
当該ドメインがどのようなサイトからリンクをもらっているかがわかるので、自社サイトにもリンクをもらえないかとアプローチすることも可能です。
理論的にはライバルサイトと同じ被リンクを持っていれば、ドメインパワーは近くなるはずです。
トップページ

当該ドメインの中でアクセス数が多い記事を表示してくれます。
キーワード

当該ドメインでトラフィックが発生しているキーワード・検索ボリューム・流入見込み・SEO難易度を表示。
この場合、87321のキーワードでアクセスが発生しているということです。
その一覧をCSVで出力することもできます。
SEOアナライザー

ubersuggestのSEOアナライザー機能について解説します。
これは人様のサイト分析を勝手に公開するわけにもいかないので、私が所有している放置サイトについて分析してみました。
サイト監査
URLかドメインを入力して検索すると、サイト分析をしてくれます。
サイトの規模にもよりますが10~30分くらいかかります。
私が所有するサイトでしばらく放置しているサイトを分析してみました。
このようなレポートが生成されました。

167ページクロールするのに約8分でした。
重大な問題が136も指摘されています!
詳細を見てみると
●文字数が少ないページが134ページ
●<title>タグが重複しているページが2ページ
こんな感じでした。
その他重大な問題として用意されている項目が
・googleがクロールできるサイトマップがない
・有効なSSL証明書がない
・メタディスクリプションが重複している
・robots メタタグかX-Robots-Tag HTTP ヘッダーでブロックしている
・Flashを使っている
・表示時間が長い
・<title> タグが2つ以上ある
・<title>タグがない
これらを上げています。
Ubersuggestがというより、開発者であるニール・パテルが重視しているSEO対策項目ということでしょう。
被リンク

調査ドメインの被リンク数、経時変化、リンク元がわかります。
Ubersuggestの超効率的な使い方
基本的な使い方を一通り確認したところで、Ubersuggestを使って、上位表示しやすいキーワードを探す方法を解説します。
すでにWEBサイトを運営していて、どんなキーワードで記事を増やしていくかというときのキーワード選定に役立ちます。
使う機能はトラフィックアナライザーです。
最初に手順をまとめると
①それほど強くないライバルサイトを探す
②そのサイトが上位獲得しているキーワードをピックアップ
③そのキーワードで記事を書く
Ubersuggestを使ってターゲットキーワードで上位表示しているドメインを分析しても、自社サイトとドメインパワーがあまりにも違う場合には勝負になりません。
Ubersuggestの効率的な使い方は、自社よりはるかに強いサイトを分析することではなく、自社と同等、もしくは弱いサイトを分析することです。
実際にやってみましょう。
①それほど強くないライバルサイトを探す
自社サイトで狙いたいターゲットキーワードを何でもいいので、Googleで検索します。
「コンテンツマーケティング」と検索してみます。

検索結果の1ページ目ではなく、2ページ目、3ページ目のサイトURLをUbersuggestトラフィックアナライザーで検索します。
ドメインスコアが30以下のサイトを探します。
※30は目安です。自社のドメインスコアが30より高い場合は50程度を目安にしてもOKです。
自社サイトのドメインスコアが0だとしても、ライバルのドメインスコアが30程度なら勝負できるかなという、個人的な感覚によるものです。

このサイトでトラフィックが発生しているオーガニックキーワードを確認します。

このドメインでは205のキーワードでトラフィックが発生しているようです。
②そのサイトが上位獲得しているキーワードをピックアップ
これらのオーガニックキーワードの中で、ポジションが10位より上かつ検索ボリュームが50以上のキーワードを狙って記事を書けば上位表示できる可能性が高まります。
例えば、さきほどの「ホームページやってはいけない」

このキーワードは月間検索ボリュームが1300あり、調査サイトが7位を獲得しています。
ドメインスコア29のサイトが7位を取っているキーワードです。
上位表示できる可能性は高いと考えます。
もちろんあくまで目安なので、記事の内容次第でドメインスコアがはるかに高いサイトより上位に出ることはあります。
ただ、サイトを育てていく段階では、勝てる可能性の高いキーワードから勝負していくのが効率的です。
このように、おそらくドメインパワーがそれほど強くないであろう検索結果2ページ目、3ページ目のサイトでも上位表示しているキーワードを調査できるのがUbersuggestの最大の魅力だと思っています。
補足
Ubersuggestと同じような機能を提供しているahrefs(エイチレフス)というツールがあります。
Ubersuggestだと、ドメイン単位でしかライバルサイトの調査ができませんが、ahrefs(エイチレフス)はURL単位で順位獲得キーワードがわかります。
つまり上位記事にあって、自社サイトが獲得できていないキーワードが記事単位で判明するということです。
上位記事に追いつくためのリライトがやりやすくなります。
しかしahrefs(エイチレフス)は月額1万円以上します。
残念ながらUbersuggestでは記事単位の分析はできませんが、ahrefs(エイチレフス)よりはるかに低コストで使えます。
記事単位で細かく獲得キーワードの分析をしたい場合はahrefsがおすすめです。
③そのキーワードで記事を書く
調査したライバルサイトが1ページ目を獲得しているキーワードで記事を書きます。
上位表示を狙うためのSEOライティングについては、こちらで手順を解説しています。
Ubersuggestの価格
最後にUbersuggestの価格体系について簡単に説明します。
Ubersuggestは無料でも使えますが、制限が多く、無料ではほぼ使い物になりません。
価格は2020年8月現在、3プランがあり、それぞれのプランで月額課金か買い切りかを選択できます。
プラン | 月額 | 買い切り |
パーソナル | 2,999円 | 29,900円 |
ビジネス | 4,999円 | 49,900円 |
エンタープライズ | 9,999円 | 99,000円 |
機能の違いについてはこちらで確認できます。
1日にリサーチできる回数と、追跡できるキーワード、プロジェクトの管理数が違います。
まずはパーソナルの月額でお試しして、使えると思ったら買い切りを考えればいいのではないでしょうか。
ちなみに、プロジェクトにサイトを登録すると、検索順位追跡機能が使えます。
登録したキーワードについて、このような感じで表示されるのですが、正直使いにくいです。
検索順位の追跡はGRCなど専用アプリケーションを使ったほうがいいです。
まとめ
ubersuggestを使って、現状のドメインパワーでも上位表示しやすいキーワードを見つける手順を解説しました。
ドメインパワーは一朝一夕には高まりません。
ページランクの高い多くのサイトからリンクをもらえれば短期間でドメインパワーは高まりますが、小さな会社にとっては現実的ではないでしょう。
まずは現状のドメインパワーで上位獲得(=アクセス発生)できるキーワードでコツコツと記事を書いていくことです。
ドメインパワーの上昇とともに、難易度の高いキーワードでも勝負できるようになります。